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東西南北

ニッケイ新聞 2008年8月16日付け

 ファヴェーラをめぐる事件頻発で、五日にはリオのニテロイで密売者に拉致され、警官と間違われた検事が暴行された。また、リオ市南部で十四日、北部で十五日に銃撃戦。南部では経済活性化計画工事中断、北部では三人が死亡し、鉄道も一時停止といった影響も出た。サンパウロ市では十四日夜、密売組織の摘発で青年二人が死亡した報復で、約五十人が九台のバスを襲撃。一台は焼かれ、残りは投石などを受けた。
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 緑の水草がチエテ川の川面を覆っている写真がエスタード紙などに掲載された。通常は池など、水の流れのない所で繁殖するタイプで、専門家がどこから流れてきたかを調査中。水銀などの有毒物質を吸収するという利点もあるが、余り繁殖すると、日光をさえぎりプランクトンや魚に悪影響を及ぼすという。酸素供給や目に優しいなど、歓迎されることの多い緑も量や場所が問題となる。
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 量や場所といえば、アマゾンなど、内陸部にある石油が生態系を脅かすとの記事も。石油や天然ガスの埋蔵地区と、鳥獣類、植物などの生態系が豊かな地域とが重なっているという。大昔の生物が地中深く埋まった所に石油やガスがあると考えれば当然ともいえるが、鉱山採掘やダムの建設など、人の営みが自然や生態系を破壊することが多い。サンフランシスコ川の疎水工事も再開されているが、自然は、また、長い目で見た人間社会は大丈夫なのだろうか。
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 決勝リーグが始まった女子サッカーは準決勝、同ビーチバレーは準々決勝にと順当に勝ち進んでいる。女子体操個人総合はジャーデ選手が十位に入った。十六日には男子サッカーや女子ビーチバレー準々決勝、男子ビーチバレー決勝一回戦も。

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