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Star Alliance=TAMが航空連合に加盟=日伯間の利便性向上へ=世界8社の代表が祝福

ニッケイ新聞 2008年10月10日付け

 世界最多の加盟航空会社数を誇る航空連合「スターアライアンス(Star Alliance)」が七日午前、TAMを二十二番目のメンバーに迎えると発表するセレモニーをサンパウロ市内のホテルで行った。同連合のヤーン・アルブレヒト最高経営責任者(CEO)をはじめ、メンバーの八航空会社から本社代表が出席し、TAMの加盟を祝った。破産したヴァリグが〇七年に離脱して以来、空白となっていた南米地域のネットワークを埋める格好になる。
 TAMのデイビジ・バリオニ・ネット社長は「スターアライアンスへの加盟は、結婚のようなもの」と喜び、「八年前には国内四位の航空会社だった。現在は国内どころか南半球一位になった」と振り返った。
 今後十二~十八カ月内にマイレージの積算をするシステムの統合や乗り継ぎ時間の調整などを行う。今回の加盟により、年間六千万ドルの収入増につながると予想していることを明らかにし、同時に経費を七%削減する方針だと語った。
 TAMは〇三年以来、国内リーダーを任じるようになり、八月には国内シェア五四・二%を占めるまでに。特に国際線においては躍進めざましく、同月七三・九%を占めた。昨年一年間で延べ二千七百八十万人の利用があった。
 同航空連合のアルブレヒトCEOは、さらにインド航空などの加盟が検討中であることを明らかにし、世界情勢に適応した路線拡大を強調した。
 九七年に創立した同連合には米ユナイテッド、独ルフトハンザ、ポルトガル航空など二十一社が加盟しており、百六十二カ国の九百七十五空港に一万八千百便が毎日発着する。主な航空連合は三つで他にワンワールド、スカイチームがある。
 今後、日伯両国内の移動に関してマイレージの加算が可能になるほか、同連合専用のVIP待合室八百カ所が利用可能になるなど乗客の利便性の向上が期待できる。
 アルブレヒトCEOは「グアルーリョスをハブ空港にしたい」と表明。同国際空港のターミナルの一つを同航空連合専用にし、乗換え客の利便性を高める交渉がTAMによって進められていることも明らかにされた。
 同連合に加盟する二十一社のひとつ、日本からも全日本空輸(ANA=全日空)から岡田圭介常務取締役(社長代理)が出席、ニッケイ新聞の取材に対し、「かつて日本から渡った人たちの子孫がブラジルには多い。これでサービスが向上し、日系人のみなさんにも喜んでもらえるのでは」と語った。
 当日はTAMとカナダ航空とのコードシェア便開始の調印もされた。