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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2008年11月4日付け

 先日、リベルダーデの中国系食品店で買い物したときのこと。店員の中国人女性が、中国人客に対して三レアルの品物を「三(サン)クアイ」と表現していることに気づき、驚いた。
 クアイとは、中国の通貨「元(ユエン)」を日常会話で表現する時につかう言葉。「セッチ(七)レアイス」ならば、彼らは「チー(七)クワイ」と言うわけだ。
 これは中国とブラジルの間で、日常の買い物で使う数字の大きさに、あまり差がないために起きた現象だと思う。個人的な経験上では、中国やブラジルでも、一桁単位の数字の金額を言えば、同じような食品を購入できるからだ。
 日本人移住者が、レアルをコントと呼ぶことは多いが、三レアルの品物を「三円」と言うことはない。こうした違いは、他民族の移住形態を調査するうえでも、興味深い話だと思う。 (泰)

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