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ニッケイ新聞 2008年12月12日付け

 スザノ日伯学園を設立した汎スザノ文化体育農事協会。文協統合フォーラムで森和弘会長が自らの経験を踏まえ、「ブラジルには教育が足りない。日本移民は教育に投資して二世を大学にやった。だから各地の文協は少々無理をしてでも、もっと学校を作って教育に投資し、ブラジルに日本文化や習慣を広めることで貢献すべき」などと意見をのべた。汎アマゾニア日伯協会には三校も日系コレジオがあり、南マット・グロッソ州カンポ・グランデにも。これも「日伯学園」の一種かもしれない。
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 総領事館が募集をしているJETプログラム国際交流員。一九八七年に日本国総務省、外務省、文部科学省、(財)自治体国際化協会の協力下に始まり、二〇〇八年度には一年で五千人弱の外国人が派遣されている。ブラジル人交流員の役割は、在日ブラジル人コミュニティーが大きくなるにつれ増しているという。デカセギが経済危機に直面している今、JETプログラムのメンバーによる日系人同士の協力強化が期待されている。
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 憩の園在宅介護講習会コーディネーターの堀川シンチアさんによれば、グァルーリョスで行われている同講習は職業訓練のために参加する若者が多い。それに比べて、今回第一回修了式を迎えたサンパウロ市講習会の参加者は、年齢層や生活水準が高いという。両親の介護や介護ボランティアをしていきたいという、時間と金銭面に余裕のある定年後の人が多いようだ。いずれにしろ、介護のできる人の需要は増えている。それぞれの活躍を期待したい。
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 今年はボサノヴァ誕生から五十年。一九五八年に『シェガ・デ・サウダーデ(邦題・想いあふれて)』の演奏(歌・ギター)で一大旋風を巻き起こしたジョアン・ジルベルトの東京公演が今週末に予定されていたが急遽中止に。生ける伝説もすでに喜寿。「もう見ることができないのでは」と日本のボサノヴァファンを落胆させている。腰痛の治療が進まず、長時間の飛行機搭乗が難しいとか。日本の温泉で湯治でもされたらいかが!? 

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