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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年2月19日付け

 十六日から授業開始のサンパウロ州立高校の一つで、先輩からのいじめを逃れようとした新入生が、車にはねられてケガをした。
 大学生の新入生いじめで何件もの報道があった後でも、と思うとなお心が重くなったが、「初日の事は忘れたい」と言う被害者が、「自分が上級生になったら、同じことは繰返さない」と言ったことに慰めも覚えた。
 海援隊というグループの「贈る言葉」という歌に、「人は悲しみが多いほど、人には優しく出来るのだから」というくだりがあるが、人の痛みが判るということが、どれほどその人に懐の深さと温かさを与えることか。
 サンパウロ総合大新入生が水死体で発見された事件からも十年経つが、「若気の至り」や「伝統」の言葉で誤魔化すのではなく、命の危険や嫌悪感などを伴う新入生いじめの終焉と、人の痛みの判る人材育成を改めて望みたいものだ。(み)

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