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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年2月28日付け

 不況になって、日本では「共生」という言葉が勢いを増しているようだ。十九日に文協で来伯講演した結城恵・群馬大准教授は、「今こそ日本の社会システムを変えるチャンス」と多文化共生を訴えていた。
 群馬県大泉町の町長は「長期滞在の外国人が日本語を勉強する機会を整えるのも支援の一つ」と述べるなど、他にもあちこちで、地域や行政の支援が差伸べられている。
 このような心温まるニュースを聞くにしても、日本は多文化共生への道を足早に歩んでいるように見える。
 だが、もっとブラジル人同士の助け合いがあってもいい。帰伯者の同朋に対する目は、同情がこもっていても他人事なように見える。せっかくの支援もブラジル人たちも一緒にならなければ、ただの寄生で終わってしまう。共生への道のりはまだまだ険しい。 (親)

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