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ニッケイ新聞 2009年3月7日付け



 不況で日本からデカセギの大量帰国が予想される現在、「文化教育連帯学会(ISEC)」の活動が注目されている。「救済会」では、大規模に活動費を集めるプロジェクトを先月にぶち上げた。いずれも大変な仕事だが、その両団体の長が文協会長として出馬するというのだから、非難の声が上がるのも当然だろう。一人が数団体を束ねなければいけないというのなら、コロニアの人材不足も来るべきところまで来ているといえる。
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 群馬県は今月から、県の外国人学校五校で外国人労働者の子弟向けに無料の日本語教室を始めた。日本のメディアが報じた。不況で失業した外国人労働者の子どもたちが退学などを余儀なくされるケースが増えているという。子どもたちの居場所作りにもなり、何より言葉ができれば公立校で勉強できるからとの意向だ。このような県の支援は全国でもまだ珍しいといい、今後広がってゆくことが期待される。
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 四回を数えすっかり恒例のイベントとして定着した沖縄県人会「さんしんの日」。来場者としても、いろいろなジャンルの芸能を一度に見ることのできる同イベントは楽しみの一つ。出場者四百人以上という愛好者層の厚さも、他国ではなかなかないだろう。一方、県人会イベントでお馴染みの食事といえば協和婦人会が腕によりをかけた沖縄ソバだが、こちらの方は会員の高齢化などもあって最近はあまりやっていないようで、少々寂しい話。ぜひ若い人にも受け継がれてほしいものだが。

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