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「日本語をもっと頑張りたい」=JICA=訪日生徒研修生が帰国=充実した日本での体験

ニッケイ新聞 2009年3月11日付け

 二〇〇八年度JICA(国際協力機構)日本語学校生徒研修で訪日していた参加生徒二十人が二月六日に帰国。武安ひかりさん、上村秀樹さん、真木なおみさん、本田稔さんの四人が来社し、「帰りたくなかった」と口を揃えるほど充実した一カ月を報告した。
 今年の研修は、ブラジル、ペルー、ボリビア、アルゼンチン、パラグアイから、十三歳から十五歳の日系子弟三十六人が参加した。神奈川県横浜市にあるJICA施設を拠点に、現地の中学校に体験入学、和歌山県の一般家庭にホームステイ、京都見学などを行った。
 来社した四人は全員初めての日本だ。「信じられないくらいの経験ができた」と貴重な経験を噛みしめながら話すのは上村さん。
 体験入学では、六人ずつ六班に分かれて日本の中学生と一緒に授業を受け、放課後の部活動にも参加。「友達を手伝ったり手伝ってもらったり、だんだん友情の絆も深まって、忘れられない四日間だった」と武安さん。
 本田さんは、野球部に仮入部。汗を流しながら、一生懸命勉強している日本語でもキャッチボールでき、充実感を味わったという。
 二泊三日のホームステイでは、ホストファミリーと一緒に地元の名所観光などをした。真木さんは、「初めは知らない人の家に泊まり、日本語が通じるか不安だった」が、初めての露天温泉に入り、お好み焼を食べたと嬉しそうだ。
 一カ月間を共に過ごして、参加者同士の強い絆もできたという。「この友情はいつまでも続くと思います。私たちを繋げてくれたのは日本語」と武安さんは話し、ますます頑張る気になったようだ。
 「また日本に行きたい」と四人は口を揃える。「留学したい。もっと日本のことを知りたい」と、目標を話していた。

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