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大耳小耳

ニッケイ新聞 2009年3月13日付け

 毎年開かれているベラフロレスタ出身者の集い。同じチエテ移住地のチエテ郷土会も多くの人が集まるが、八十人あまりが出席するこちらの会もなかなかの規模。今も百歳近い出席者があるとか。案内に来社した世話人の井上さん、久保さんは共に一九三三年、それぞれ二歳、十一歳の時に入植。日本人植民地の常で学校は作ったが、「先生がいなくて」、日本で大学に行っていた入植者の人が教えていたという。これも教育への熱心さのエピソードか。
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 ピースボートで鉄かぶとやゼロ戦の残骸が残る南洋ラバウルにも立ち寄った森田隆さん。「戦争の痛々しい姿がまだ残っていた」。現地では、十歳に満たない子供らが『ラバウル小唄』を歌ってくれたことにビックリ。祖父母から習ったと聞いて、何ともいえない感情を抱き、心打たれたとか。
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 岐阜県は失業したブラジル人に対し、帰国支援金を貸し出す支援策を打ち出した。今月十日に事前説明会があったというが、参加者からは「二カ月の返済期間を延長して欲しい」との声が上がった。これを返す意思があると見るか、甘えと見るか…。

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