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文協理事会=最後は淋しい出席率=収入219万、2.4万レ繰越し=ASEBEX文協ビルに出戻り=古本を希望の文協に

ニッケイ新聞 2009年3月26日付け

 文協の第三百八十五回理事会が十九日午後六時から、文協ビル会議室で開かれた。今月二十八日にある評議員選挙直前、地方理事が出席する事実上最後の理事会であるにも関わらず、午後六時の開始時には数人の理事しかおらず、最終的に理事十四人、地方理事五人だけの淋しい出席率となった。
 上原幸啓会長、山下譲二第一副会長は欠席。開会のあいさつで栢野定雄副会長は、今月末の評議員選挙に触れ、「地域との連携を強めていくことが文協やコロニアにとって大切」と話した。
 花城アナクレット専任理事が〇八年の事業報告を読み上げ、百周年協会の理事長でもあった上原会長が多くの公式行事に参加したことや、皇太子殿下のご訪問に際してエレベーターの改修、移民史料館の特別展示コーナー設置などを報告した。
 〇八年度会計報告では、二百十九万六百七十三レアルの収入に対し、二百十六万六千三百六十七レアルの支出があり、来年度への剰余金は二万四千三百六レアル。
 なお、〇七年度の剰余金は本年度の四分の一にあたる六千四百六レアルレアルだった。
 昨年十一月に文協ビルで行われた「文協フォーラム」のDVDが完成したことを中島エドワルド事務局長が実際に映像を流しながら発表。
 白石マルセロ副会長は、すでに配布を始めている一般向け文化広報パンフレットを紹介、「傘下団体を持つ各地方の連盟との連絡を強化しており、それぞれのニュースとイベントカレンダーを公開できれば」と文協ネットの進捗状況などを説明した。
 文協図書委員会の小森広委員長は、図書館の利用者が多くなったことを報告。五月末開催される文協古本市について触れ、「本を希望する(理事がいる)地方文協があれば、古本市の前に寄付したい」と話し、承認された。
 以前、文協ビルに事務所があったASEBEX(留学生OB会)の小松ジャニ会長が改めて事務所を文協ビル(二階の元百周年協会会議室)に設置したことを報告。
 若い世代を呼び込みたいことから、現体制が呼びかけたという。
 なお、文協が窓口になっている旧神戸移住センター改修費用の寄付金に関し、現在二万一千九百五十五レアル(個人一〇四、団体二〇)が集まっていることを中島事務局長が報告、続いて文協ビル内にある日系美術館、イビラプエラ公園にある日本館のパンフレットを作成していることを報告した。

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