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「日本との関係不可欠」=三井物産冠講座=ヴァーレ社長が講演=アジアと南米の共栄説く

ニッケイ新聞 2009年4月2日付け

 三井物産がUSP法学部国際法・国際関係研究会と共同で設置した「三井物産冠講座」の第二回が、三月二十四日午後にサンパウロ市セントロにある同法学部で行われ、同学生や駐在員など約五百人が集まり、熱心に聴講した。
 金属資源メジャーとしては世界第二位のヴァーレ社、ローゼル・アグネーリ社長(49)が講師となり、「米州とアジア-豊饒と枯渇」をテーマに、同社の世界戦略や日本との関係を語った。
 第一次石油ショックの影響を受け、世界最大の鉄鉱山カラジャスからの鉄鉱石採掘から撤退した米企業の後、八〇年代初頭に日本の製鉄会社が参入、日本政府が鉄道敷設などに協力した歴史を振り返り、「日本の協力なくしてカラジャスは不可能だった」と感謝した。
 「日本との長期的な購買契約、戦略的な関係が築けたことが、その後の発展の基礎になったことは間違いない」と続け、「中国は購入量では単独では一番だが、重要性は日本が一番だ」と持ち上げた。
 九七年には鉱物資源開発会社として世界八位だったが、現在では七百億米ドルを売り上げ、二位にのし上がった近年の動向を説明し、「世界一になる能力と条件を持っている」と自己評価。
 さらに「世界中の資金の半分以上が日本と中国を中心とするアジアに集中しているが、資源が枯渇している。逆に南米にはエネルギー資源が集中しているが、資金はない。この構図を分かち合えれば、両者は共栄していける」と締め括った。
 その後、質疑応答が行われ、ヴァーレの民営化に反対する左派運動家が演説を始めるなど一部混乱したが、しばらくすると退席した。
 彼らが去った後、アグネーリ社長は「かつてブラジルはいくら資源があっても世界的なビジネスを展開できなかった。民営化のおかげで企業家精神が育ち、多国籍企業にまで成長した。その資金(税金)を政府が教育に投資し、世界に誇れる人材を育てなければ。せっかくの〃資源〃の価値を、もっと有効に活かすために方法を考えるべき」などと堰を切ったように語った。

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