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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2009年4月7日付け

 北朝鮮が発射を「通告」していたので格別な驚きはないけれども、実際に打ち上げられると余り気持ちのいいものではない。金日正総書記も現場に赴き「技術力の勝利」と称えたそうながら日韓など周辺国にとってはこの上もなく迷惑千万である。事実、今回のミサイルも秋田と岩手両県の1000キロ上空を飛翔し2段目は太平洋に落下している▼航空自衛隊が情報判断を間違え誤報を流すというミスもあったが、発射されてからの実務はよかった。発射が5日午前11時30分。この2分後の32分「飛翔体発射」の第一報を公表、11時37分に東北地方の上空を通過すると1分後には公表し、河村官房長官が正午に記者会見で詳細を説明している。これが小渕恵三首相の1998年には10時間超も掛かったのを見れば、長足の進歩といえる▼幸いにイージス艦や東北に配備のミサイル防衛(MD)による迎撃はなかったが、こうした危機は今後も起こりうるし集団的自衛権の問題や安全保障についての本格的な議論を進めるべきであろう。北朝鮮はこれまでに2回も発射しており2006年には「テポドン2号」が日本の上空を飛び越えている▼北朝鮮は「人工衛星」とするが、防衛省の観測では「軌道に衛星は飛んでいない」と否定しているし、米も同じ見解である。このため「テポドン2号」の改良型の観測が専門家らでしきりだし、飛行距離も8000キロ超になりアメリカも射程距離に入る。このように北ミサイルの脅威は拡大しているの認識を持ちながら防禦策についても真剣に取り組む必要がある。   (遯)

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