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鹿児島県人会=第1期実習生が着伯=「日系社会肌で感じたい」

ニッケイ新聞 2009年4月9日付け

 ブラジル鹿児島県人会(園田昭憲会長)の第一期実習生、中村瞳さん(29、薩摩川内市)、春田沙弥佳さん(23、曽於郡大崎町)が六日に来伯した。約一年間、中村さんは邦字紙記者として、春田さんはピラール・ド・スル日本語学校で教師として実習する。
 中村さんは高校を卒業してから十一年間、陸上自衛隊に入隊していたという異色の経歴の持ち主。東京、宮城、北海道、滋賀、鹿児島の部隊を経て、最近は事務方の仕事を任されていた。
 「一線に出て体を動かしたくてうずうずしてた」という時、地域リーダーの青年育成という同実習の募集を知って惹かれたと話す。
 大学卒業後に一年間、小学校の英語講師をしていた春田さんは、「ずっと海外に出てみたかった」と念願だった外国での生活に引き締まった表情を見せる。日本語教師としての経験や知識はないが、子ども好きという長所を生かして「頑張ります」。
 二人とも、本などでしか知らない日系社会を肌で感じ、帰国後に日本でこの経験を生かしたい、と意気込んでいた。
 一緒に来社した園田昭憲会長は、「最低レベルの生活で甘えられない環境だけど、自由さもあって良いところを伸ばせる国。外に出て鹿児島の良さ悪さ、日本の良さも悪さも体に叩き込んでほしい」と激励した。

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