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文協選挙=小川、谷両氏が連立へ=体制打倒に総力戦=今日、シャッパ締め切り=池崎氏「リベルダーデも応援」

ニッケイ新聞 2009年4月15日付け

 小川・谷両氏がついに連立、体制打倒へ――。十五日のシャッパ締め切りに向け、小川彰夫氏(チェンジ文協)と谷広海氏(再生グループ)が連立することがニッケイ新聞の取材で明らかになった。小川氏が会長候補、副会長に池崎博文氏、谷氏が名を連ねている。小川氏は、「負け戦は準備していない」と眦を決し、リベルダーデ文化援護協会(ACAL)会長でもある池崎氏は「リベルダーデも応援する」と話す。木多喜八郎氏を次期会長に推し、三期六年続く〃渡部体制〃との一騎打ちとなることがほぼ確定した形だ。コロニア新世紀を担う次期会長は二十五日の評議員会での選挙で決定する。

 十五日のシャッパ締め切りに向け、体制側は木多喜八郎氏を会長に、山下譲二、栢野定雄、小森広、呉屋晴美、白石マルセロ、花城アナクレット、国井ジェルソン各氏がメンバーに名を連ねている。評議員会長は、大原毅氏となっている。
 お互い渡部体制の打倒を公言しながらも過去の選挙戦のわだかまりからか、距離を置き、牽制し合ってきた小川彰夫、谷広海両氏がついに連立し、体制打倒を目指す。
 今月十日、栢野定雄、木多喜八郎両副会長は、小山昭朗、谷広海らを招き、「小山氏を副会長に」と打診。
 「一人では意味がない。谷氏も候補に」との提案に、会長候補である木多氏は返事を後日に延ばしている。
 この会合に出席した諸川友朋氏は、「木多氏は一人で決められず、渡部和夫氏が牛耳っている。シャッパの格好をつけるためだけの提案。文協をよくしようなどとは思っていない」と指弾する。
 先月末にあったパウリスタスポーツ賞を受賞した関係者を祝うために国士舘スポーツセンターを訪れた谷、小川氏が偶然、鉢合わせ。自然な流れで緊急会合となった。
 文協の将来を憂う現地関係者の多くから、「(小川、谷両氏が)一緒にシャッパを組むならば地方からも協力する」との応援宣言を受けたという。
 十三日午前には、リベルダーデ文化援護協会(ACAL)で小川、谷、池崎博文、高木ラウル、下本八郎、網野弥太郎氏らが会合を開き、「合同シャッパを作ってもいいのではないか」と話が進み、同日午後には、日本語センターであった『再生グループ』の会合で「体制と組んでも何も変わらない。小川氏と一緒に戦おう」という意見が九割を占めたという。
 十四日午後には、小川、谷、池崎らが会合、小川氏を会長候補、ACAL会長の池崎氏を第一副会長のシャッパを作ることで調整が進んだ。
 再生グループ、地方からの支持を得た小川氏は、「日系社会の役に立ちたい。リベルダーデを誇りにする日系人の姿勢を大事にしたい」と意気込む。
 谷氏は小川氏と連立したことについて、「みんなの文協を作るため、ようやく一緒にやることになった。新風を吹き込みたい」と協力姿勢を明らかにしている。

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