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ニッケイ新聞 2009年6月20日付け

 九九年に静岡県浜松市で女子高生をひき逃げ、死亡させたミルトン・ノボル・ヒガキ被告の判決がようやく確定しそうだ。〇七年二月の初公判ではメディアが殺到、日本での注目も集めた。事件から十年。日本円で二十二万三千円の賠償金を遺族はどう受け止めるだろうか。日本とブラジルの経済状態が違うとはいえ、一人の人間の将来と夢を奪った代償は、あまりにも小さい。
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 五月の文協古本市。寄付者、ボランティア、本好きが三位一体、大いに賑わった。先日、リベルダーデ区にある廃品業者の倉庫前を通ると、日本語の本・雑誌が山積み。聞けば、図書市で余ったもので、その量なんと一・五トン。まだまだ読める本や数年前の雑誌も。捨てずとも、図書館で無料配布、もしくは次回に回せばいいものを…と思うのは記者だけではないだろう。
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 ハローワーク大垣で十八日、市内の弁護士や労働組合による「ハローワーク相談村」が開催された。岐阜新聞、毎日新聞が報じた。派遣切りで雇用・生活の困難に直面する人たち約六十人が訪れた。うち三分の一がブラジル人。相談には、「住宅ローン返済が困難」「派遣先に通勤するために車のローンを組んだのに派遣切りされ、ローンだけが残った」「派遣切りの後も内職扱いで、同じ仕事を時給五百円で続けている」といった深刻なものも。他の集住地でも同様の状況があると想像されるが、こうした悲痛な声はどう吸い上げられているのか。

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