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旧移住センター再整備=「日系人の思いつながった」=協力委の西村正委員長=各日系団体に感謝状

ニッケイ新聞 2009年7月18日付け

 旧神戸移住センターを改修・再整備して六月三日に開館した「神戸市立海外移住と文化の交流センター」へのブラジル側の募金活動に感謝するため、海外日系人会館協力委員会・西村正委員長(財団法人日伯協会理事長)が来伯し、十日午後二時からブラジル日本文化福祉協会貴賓室で報告を行った。
 募金運動を仲介したブラジル川崎重工の澁谷吉雄代表取締役社長、沢里嘉男副社長ほか、協力団体から木多喜八郎文協会長、与儀昭雄県連会長、上原幸啓百周年協会理事長、松尾治同執行委員長、尾西貞夫兵庫県人会長、文協の地方理事など約三十人が出席。西村委員長から、文協、県連、百周年記念協会、兵庫県人会へ感謝状が手渡された。
 旧移住センター再整備への募金は、昨年一月に来伯した西村委員長らが二千万円を目標にコロニアへ呼びかけていたもの。六月の開館までに計約千七百六十人、百十九団体から寄せられ、ブラジルからの寄付総額は三十万七千レアルに上ったことが報告された。
 西村委員長は、「みなさんの協力で募金目標を達成し、無事に開館できました」と各日系団体に感謝を表し、「日系の方々の熱い思いがやっとつながった」と会場と喜びを共有した。
 その後、委員長が移住者からの手紙を読み上げ、同センターへの思いを伝えた。あわせて同センターを紹介するDVD、NHK神戸がセンター開設を取り上げたニュースなども上映された。
 当時の同センターを日本の最後の宿として過ごしたという上原理事長は、「新たに開館したセンターには、ひとしお愛着と思い入れが強い」と話し、七十年前の自身の思い出を語った。
 また、「同センターを文協の日本の活動拠点とすることも将来視野に入れるべきではないか」と述べ、「移民の入口・出口として、同センターと文協が協力していければ」と強調した。

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