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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年7月29日付け

 実に七割―スザノであった全伯相撲大会の、土俵に上がる非日系人選手の割合だ。髷こそ結わないが、まわしを巻く姿は威風堂々としていて、大会の主役だ。
 初めこそ違和感があったが、次第に目が慣れてくるのが不思議。非日系同士の取り組みなどは日常茶飯事で、一世が眉をひそめる入れ墨をした選手もちらほら。
 だからこそ余計に日本的なものが目についた。礼に始まり、礼に終わる儀式や、「押し出し」や「不戦勝」などの決まり手は全て日本語だ。
 さらに一世幹部が、これだけは譲れないと語るのは土俵祭り。四本柱に相撲の神様を鎮座させ、安全を祈願する。二世幹部や選手らも参加する。
 神事だけあって、どこか大切なもの、という認識があるのだろう。SUMOとしてブラジルでは根付いたが、伝統はしっかり堅持されている。(仙)

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