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三菱電機=サンパウロ市にFAセンター開所=南社長「ブラジルの製造業支えたい」

ニッケイ新聞 2009年8月20日付け

 三菱電機オートメーション株式会社(米国、南公敏社長兼CEO)は製造現場におけるサービスニーズに対応するために、七月一日、サンパウロ市に「三菱電機ブラジルFAセンター」(松岡信行センター長、住所=パウリスタ通り1439)を開所した。開所を記念した記念セミナーが七日、サンパウロ市グラン・ハイアットホテルで開かれ、関係者ら約五十人が参加した。
 セミナーには大部一秋在聖総領事をはじめ、多数の日系企業の代表者らが出席した。三菱電機オートメーション株式会社の松岡信行北中南米FAセンター長の司会のもと、大部総領事は挨拶の中で、「ブラジルは今や立派な工業国で、工業の機械化は決定的な要素になる」ことに触れ、「国際社会での大国ブラジルに確信を持つのは決して損ではなく、同センターの開所に大いに期待する」と祝辞を述べた。
 日本から森田泰浩FA海外事業部長が来伯し、世界に十八ヶ所あるFAセンターなどを紹介し「企業進出を影で支えていきたい」と挨拶した。続いて南社長は、北米の拠点を説明し、「現地化(ローカライズ)を進めている日系企業のサポート強化にも力を入れていきたい」と語った。
 セッションが始まり、まずは森田英昭北米支部センター長が「三菱統合FAソリューションによる工場の全体最適化と事例紹介」をテーマに講演を行った。工場を例に、Eファクトリーによる生産現場の見える化、トータルコストダウン(経費削減)、付加価値向上について発表した。
 続いて松岡センター長が「三菱電機FA機器の新製品ご紹介」をテーマに講演を行った。制御機器や駆動機器などの安全ソリューションなどの紹介をした。その後、質疑応答が行われ、セミナーは閉会した。
 その後、昼食会が行われ、参加者同士、親交を深めた。ニッケイ新聞の取材に対し南社長は「弊社の製品を使って、生産性、信頼性があがれば」と述べ、「製造業の下支えをし、より良い生活ができるような社会になるよう貢献したい」と語った。
 工具などを取り扱うOSG Tungaloy社の土井秀和エドゥアルドさん(28、二世)は「新しいシステムが参考になるかな、と思い参加した。工場を管理するE-ファクトリーを有効に活用してみたい」と感想を語った。
 FAセンターが開所する以前は、三菱電機百%出資のメルコテック(平沢浩一社長)が代理店を通して製造業の生産現場でのサポートをしていた。同センターはメルコテック内に設立され、同様に代理店を通してサポートにあたる。
 問い合わせは同センター(電話=11・3146・2202)まで。

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