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聖南西連盟に〝救世主〟登場!?=天野氏「3万寄付する」=胸なで下ろす山村会長=運営費の赤字補填に

ニッケイ新聞 2009年9月26日付け

 聖南西文化体育連盟(UCES、傘下22団体、山村敏明会長)の定例会議が19日午前10時、ソロカバ日伯文化体育協会会館で行われ、14文協から各役員、小川彰夫・リベルダーデ地区治安協議会長ら32人が参加し、各団体の活動や、各方面への活動活性化について議論が行われた。
 「誰か名案はありませんか」―。中間決算で発表された連合の切実な状況に対して、出席した各文協会長らにこう呼びかける山村連盟会長。「このままでは、年7千レアルが赤字になる」と打ち明ける。
 参加団体は、それぞれの規模に合わせて階級分けされた年会費を支払っているが、収入はほぼそれに頼る状態だ。「金がないと何にも出来ない。階級を上げてくれという団体はいないか」
 だが、苦笑いしか返ってこない。どこの文協も自分たちの活動で精一杯なのが現状だ。
 突然、東京の資産家として知られ、コロニアを度々騒がせている天野鉄人氏(71、東京、サンパウロ青年図書館理事)がマイクを取った。
 「現在、『入植者』としてコロニア・ピニャールに生活拠点を置いている」と自己紹介した天野氏は、「不足分だけと言わず、むこう3年間1万ずつ出させてもらう」と計3万レアルの寄付を申し出た。
 続けて、「聖南西に日系人の拠点になって欲しくて移住した。聖南西が良くなるためだったら、こき使って欲しい」と呼びかけた。
 思いがけない〃救世主〃の出現に、山村会長は素直に胸をなでおろし、礼を述べた。今年中には1万レアルの寄付を受け取ることになった。
 次回の会議は天野氏の〃拠点〃であるピニャール文協で12月13日午前10時から行われることに決定。天野氏は、現在同地に約50人が泊まれる宿泊施設を建設中で、「忘年会のような形で残れる方はどうぞ。裸のお付き合いをしたい」と呼びかけた。

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