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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2009年10月7日付け

 4日に行われた汎サントアマーロ連合文化協会の文化祭(演芸祭)を見ていて、教えられることが多々あった。新世紀に生き残る日系団体というのは、家族ぐるみで参加できる活動をたくさん行っているところだとの思いを深くした。連合会長の田代正美さん自身が二世、傘下7団体の代表もほとんど二世、三世の時代だ▼モジで行われた文協統合フォーラムでも、人格形成期に日系人同士が楽しい時間を過ごす経験が、後々の人生に大きな影響をもたらすとの発言が幾つも出された。多くの文協において子供向き活動の主軸は日本語学校だろう。つまり、日本語教育の積み重ねの先に将来はあるといっても過言ではない▼興味深いことに、今回の文化祭にも非日系人の青少年がかなり来ていた。最近アニメ好きなブラジル人の若者が日本語学校に通いはじめているとは聞いていたが、その彼らが生徒の演技の中で浴衣を着て日本舞踊やパラパラを踊っている。10年後の日系団体において、非日系人も一定の地位を占めるようになっているのかと思わせる光景だ▼有名なレプレーザ連の阿波踊りにも非日系が数人混じり、みごとな中腰のタメ、団扇を振るノリを披露しており驚いた。日本文化だからといって日系人だけで固まる必要はない。二世、三世の時代には言葉の問題がないから、非日系が入ってきた方が活発化する図式も散見される▼だが、日系人が中心にいないと日系団体としてのアイデンティティが薄れるのも事実。どのような組織なら非日系と共栄し、日系団体の特質を失わずにブラジル文化に貢献できるか。今の時代にあった新しい組織論を考える時だと痛感する。(深)

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