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VIVA・VIDA=サンパウロ市事務所を閉鎖=日本の雇用情勢悪化受け

ニッケイ新聞 2009年11月10日付け

 昨年末から日本の雇用情勢が悪化したことを受け、在日外国人向け健康保険会社のパイオニア、ビバビーダメディカルライフ社(旧・在日外国人就労者共済会VIVA VIDA!)=本社・神奈川県=は、サンパウロ市リベルダーデ区グロリア街にあった事務所を10月いっぱいで閉鎖した。
 野口重雄理事長はその報告を兼ねた関係各団体へのあいさつのために9月に来伯し、来社した。
 同事務所は7年ほど営業しており、訪日前の就労希望者に同社が提供する保険の紹介などをしていた。「日本でも十分に知られてきたところでもあり、昨年末からの経済危機もあって決断した」と野口氏。同社は4月から共済会から保険会社に移行したばかり。
 日本では、2000年以前のピーク時には大小含めて1000社(うち大手は100社)以上あった派遣会社が、昨年来の金融危機の影響で中小の大半は廃業し、大手でも派遣社員が最盛期の3割程度に減っている状況だと見ている。
 このような派遣切りの流れを受け、同社でも昨年末には契約者が減ったが、この5カ月間で1千人が新規加入している。会社単位の加入は減ったが個人、特にブラジル人以外が増える傾向があるという。
 野口社長は「これでブラジルと縁を切るわけじゃありません。状況を見て、再度の開設を検討したい」とのべた。

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