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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年11月12日付け

 文協の水曜シネマ上映前に始まった、写真の人物を特定する「この人誰?」が好評だ。07年頃にも行われていたが、復活した。担当のJICAシニアボランティアの半澤典子さんによると55枚を紹介、すでに54人が判明している。
 移民史料館には1万枚もの写真が眠っている。過去の写真の価値はいつ、どこで、誰が写っているかによる。それに価値があるかどうかは一世の記憶にかかっている。
 ただ写真を見せるだけでなく一工夫加えて、撮影場所に合わせて、入植地の地図や、鉄道の路線地図も映写し、観客のイメージを膨らませる。
 両親の移住当初の写真を初めて見た二世も喜びの声を上げた。「面白いとか、楽しみという声を聞くと嬉しい」と半澤さん。一枚の写真が世代を繋いだり、歴史を証言したりと大きな意味をもつ。じっくりと取り組んでほしいものだ。(仙)

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