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浜松=初の空手交流大会=「夢と希望」テーマに=児玉師範と日伯協会が

ニッケイ新聞 2009年12月2日付け

 【静岡県発】世界空手道連盟士道館静岡県本部・児玉道場(児玉哲義県本部長師範)と日伯交流協会(川勝平太会長)は11月8日、「第1回浜松ジュニア空手道交流大会」を浜松市北部公民館体育館で開催した。同大会は、空手道各流派との交流を通じて子供達の健全な体力と精神の向上及び在住外国人との交流による推進が目的。幼児の部から小学1年~6年の学年別トーナメントが行われ、静岡県と愛知県の9道場に所属する子供たちが競い合った。保護者や仲間らの声援が飛び交う中、子供たちは優勝を目指して鋭い打撃を繰り出していた。
 児玉師範(43、二世)は1990年に両親の故郷である日本での修業を目的として来日。空手を通じて日系ブラジル人青少年健全育成に取り組んでいる。
 大会会場では「夢と希望」をテーマにパネルが設置され、そこには大会に参加した子供たち全員が記入した大会への意気込みや将来の夢などをつづった作文、練習風景の写真などが張り出された。
 作品には「練習の成果を出し切って優勝する」など意欲あふれたものが目立った。女子小学生6年の部で優勝を飾った若島真魚選手(敬志会)の作品は「強くなって妹を守りたい」。
 大会実行委員長と日伯交流協会副会長を務める児玉師範は「国籍に関係なくみんなが友達同士になってほしいといった気持で地域の学校の子供たちを招いた」と大会の趣旨を説明した。
 その他、ジュニアによる実戦空手トーナメントの他、日本人とブラジル人グループのカポエイラでは、アクロバティックなジャンプや足技で観戦者らを驚かせ、若者たちによるブレイク・ダンスのリズムで会場を盛り上げた。最後に児玉師範が重厚な型を伸び伸びと演武した。
 今大会のために川勝平太静岡県知事や藤村修衆議院議員らから激励メッセージが送られた。海外での指導のため欠席した添野義二館長は「将来には海外で活躍できるよう、頑張って頂きたい」と子供たちにエールを送った。
 開会式では斉藤進衆議院議員は海外で生活した経験があり、海外でも空手の人気は急増していることを話し、日本の子供たちも海外の選手に負けないよう頑張ってもらいたいと挨拶した。
 閉会式には塩谷立元文部科学大臣が入賞選手らに表彰するため会場に駆け付けた。今後も年に1回のペースで大会を開く予定だという。

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