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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年12月23日付け

 日本の警察庁が発表した1月から11月の犯罪統計を見て、気になることがあった。ブラジル人が関わる犯罪検挙は減少傾向なのに、強盗での検挙だけが前年比20人近く増えているのだ。
 昨年9月に顕在化した金融危機。現場でその波を真っ先に受けたブラジル人の帰国は、10月からの1年で6万人を超えた。当初は苦境ばかりが取り上げられたデカセギの状況も1年が過ぎ、色々な表情を見せ始めている。
 ブラジル人校閉校の一方で各種学校への認可を受けるところも。また、派遣を切られたブラジル人ら外国人が派遣元、企業を提訴するケースも出てきた。
 今月始まった政府主導の子ども向け日本語教室は、この先どうなるか。今日本で踏ん張っている人たちは耐え切れるか。さらに、政府の帰国支援金を利用せず、再訪日を見込んで帰国中の人たちは、今後どのような判断をするのか。来年も手探りが続きそうだ。(ま)

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