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鹿児島県人会=70人で新年祝う=鹿大との交流に期待

ニッケイ新聞 2010年1月15日付け

 ブラジル鹿児島県人会(園田昭憲会長)は、10日正午から同県人会館で2010年度新年会を開催、約70人が参加し歓談を楽しんだ。
 両国家を斉唱、先没者に対する1分間の黙祷が捧げられた。園田会長は、「2010年も皆で相談してがんばっていこう」とあいさつ。「1月1日」の歌が合唱され、小森広相談役により乾杯の音頭が取られた。
 持ち寄りによる散らし寿司、赤飯、餃子、あんこ餅や鹿児島県奄美大島の郷土料理・鶏飯(けいはん)が並んだ。会員らはゲームや抽選会に興じ、盛り上がった。
 それを見守る演芸部長の西村光秀さんは、「今年も皆で楽しめる余興を考えていきたい。九州ブロック芸能祭を盛り上げたい」と力を込めた。
 毎年フェスティバル・ド・ジャポンで食品を販売する上和田佐智子婦人部長は、「今年も同祭を成功させたい。今年は、名産さつま揚げやかるかん饅頭以外に新しい商品を出せれば」と語っていた。
 すでに今年度の鹿児島実習生2人が決定し、会員らからは期待の声が寄せられた。
 今年は、鹿児島大学とブラジルの大学を繋ぐ交流推進事業も本格的に動き出す。「学長も来伯予定です」と張り切るのは、同県人会副会長で鹿児島大学OB会世話人の松村滋樹さん。
 同大学では、特に水産学や農学の分野の研究が盛んだそうで、松村さんは「養殖や森林災害予防などの研究が進んだ大学と交流が図れれば」と期待を込めた。
 また、維持費の負担から会館の規模縮小を考えてきた同県人会は、現在会館を売り出し中、今年中の事務所移転を予定している。
 園田会長は、「会に相応する規模の会館を構え、支出削減にしたい」とその状況を説明し、「会のために会員がいるのではなく、会員のために会がある。今年は、会員に何らかの形でお返しできる年にしたい」と決意を新たにした。

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