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しなやかに舞い新年幕開け=京藤間流=名取、門下生が42演目=各地から500人鑑賞に

ニッケイ新聞 2010年2月6日付け

 京藤間流(京藤間勘輝会主、二代目家元)は、1月24日、サンパウロ市の沖縄県人会館で「第28回京藤間流新年舞初め」を開催し、ジュンジアイーやリベイロン・プレット、グァタパラなど各地から約500人が訪れた。名取3人と門下生、21人がきらびやかな衣装を身にまとい、42演目を披露した。

 京藤間勘輝会主の長唄「鶴亀」で幕開け、大きな拍手がおこり「日本一」という掛け声が会場に響く。名取京藤間勘悦子さんと里の子演じる子供たち4人による「お夏狂乱」や、夏木クリスチーネちゃん(6)の細やかな動きを見せる「うかれ獅子」が来場者の目を引いた。
 名取京藤間勘靖子さんら4人が出演した「水郷音頭」や、名取京藤間勘美代さんら3人による「菖蒲浴衣」では、グループで調和のとれたしなやかな舞が披露された。
 嶋田秀生さん(88、熊本)は、「チャンチャンチャンと素早い動きを見せる獅子舞や、男踊りが見応えがあった」と楽しんだ様子。
 福盛一枝さん(78、長崎)は「年季が入っていて違いますね。久しぶりに見て涙がでました」と感激する。自身舞踊をやっていたそうで「三味の音に体が動いてしまう」と話し、迎えの車が到着しても最後まで鑑賞したいと演技に見入っていた。
 10年踊りを続けている門下生の吉村春江さんは3曲を披露し、「新年に1年の成果を発表できた。皆の前で舞えることは楽しい」と感想を話していた。
 発表の後、京藤間勘輝会主には、舞台を満喫した観客から「お見事」という声が寄せられた。
 会主は「もっと見ていたかったという声を聞けて嬉しいです」と笑顔で話し、「すでに新しい振り付けを用意し、次の発表に向け練習しています。今年も見せる舞台を作っていきたい」と語った。

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