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山口県人会=新会長に要田氏=「地方との連携と若返り」抱負

ニッケイ新聞 2010年3月4日付け

 ブラジル山口県人会は2月28日午前、リベルダーデ区の同会館で2010年度定期総会を開催し、約40人が出席した。昨年9月から体調不良のために休職していた平中信行会長が出席、議長を務め、粛々と進められた。役員改選では3期6年間務めた平中氏から、第1副会長の要田武氏(69、柳井市)へと会長職が引き継がれた。会創立80周年の際に立ち上げられた新会館建設事業に関しては、これまでどおり平中氏が実行委員長としてリーダーシップを執る。
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 今年創立83年を迎える同県人会。平中会長は、体調を崩していたことに触れつつ、「皆さんの協力のおかげで、会にとって満足のできる1年になった」と振り返り、「質問があれば小さなことでも解決したい」と総会開会にあたって呼びかけた。
 09年度事業報告が両国語で読み上げられ、拍手で承認。「身近な法律相談会」やカラオケ教室の開講、8月の母県水害に対する見舞金の送付などの活動、留学・研修生の年3人の県費訪日などが報告された。
 09年度会計は総収入が10万5千レアル、総支出が7万9783レアルで、2万5263レアルを繰越した。西崎敬吾監査が承認を発表した。
 今年度事業報告の一つにあげられている「支部まわり」について、平中会長が「会長になって以来、サンパウロ州、北パラナ、アリアンサなど走り回り、80周年式典には700人も集まった。地方の県人子弟が県費留学制度を利用してくれるようにもなり、大きな成果があがっている」とし、今年度は月1度、親睦旅行を兼ねて行う案を説明した。
 予算案は7万7千レアル。全ての審議が拍手で承認された。
 続いて行われた役員改選で西村武人顧問より推薦を受け、満場一致で承認された要田新会長は、「とにかくポ語が下手だから若い人とのコムニカソンが不足すると思うが、役員と協力してやっていきたい」と述べ、「地方県人との交流」「元県費留学・研修生を取り込んでの会の若返り」との二つの抱負を述べた。平中氏は顧問に推薦された。
 総会後、会館建設の現状について、要田会長は「実行委員長が体調を崩していたので、実質的には進んでいない」とニッケイ新聞の取材に答え、2度来伯経験がある現知事が在職中に、建設したい意向を話した。
 【新役員(敬称略)】▼会長=要田武、▼第1副会長=西村武人、第2=井上ロベルト、第3=広谷耕作、第4=阿部薫、第5=落合亀之、▼常任理事=伊藤紀美子(兼事務局長)。

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