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東西南北

ニッケイ新聞 2010年3月6日付け

 ミナス州ベロ・オリゾンテで4日、17億レアルかけて建設された官公庁ビルでの新政庁竣工式が行われ、旧庁舎は112年の歴史に幕。アエシオ知事在職中最後で最大の竣工式は、「新しい共和国」の土台を作りながら、大統領就任を見ず病死した祖父タンクレード・ネーヴェス生誕100年の日に行われた。式典参加者から「大統領アエシオ」との声もかかった同知事は、セーラサンパウロ州知事が今年の大統領選出馬を辞退したとしても、自分自身の出馬はないと明言した。
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 3日夜、サンパウロ市のズンビー・ドス・パウマーレス大学を訪れたヒラリー米国務長官は、気さくで外交的な人物と好評を博した様だ。最初に、ヒラリーと呼んでくれと求めた事で緊張感を和らげた同氏は、会場からの質問に答える形で、イラン、ベネズエラ、留学も含む伯米の交流、人種差別問題などに言及。人口の半分を超えても、高等教育の現場にいる黒人系学生は2%というブラジルの実態にも触れながらのやり取りはよどみなく、会場には笑い溢れる場面もあった様だ。質問に立った学生の求めで著書にサインしたりする姿に、第一線で活躍するスーパーウーマンのイメージが変化したという声も。
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 1929年リオ生まれの歌手、作曲家、ピアニスト、ボサ・ノヴァのパイオニアともして知られるジョニイ・アウフことアウフレッド・ジョゼ・ダ・シウヴァ氏が4日、サンパウロ州サントアンドレの自宅で亡くなり、5日にモルンビー墓地に埋葬された。享年80歳。3歳で父を亡くし、女手一つで育てられた同氏は、9歳でピアノを習い始め音楽の才能を開花。3年前から前立腺ガンで闘病中だったが、1日から病状が悪化したという。

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