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斉藤司令官がラーモスへ=サンタカタリーナ=〝お忍び〟で旧交温める=梨の味、首都でも楽しみに

ニッケイ新聞 2010年3月25日付け

 原爆資料館の建設を進めるサンタカタリーナ州のラーモス移住地。今月13日に予定されていた落成式は工事の遅れのため5月に延期されたが、斉藤準一空軍総司令官が〃お忍び〃で地元を訪問するというハプニングがあり、移住地の人たちを喜ばせた。
 斉藤総司令官が第5航空方面隊(ⅤCOMAR、南大河州)の司令官だった時代(99~03年)から、司令官に特産の和梨を届けているラーモス移住地の人たち。総司令官も桜祭りなど同移住地の行事にあわせ、数回訪れるなどゆかりが深い。
 今回原爆資料館の落成式が延期となったことで、同地文協の山本和憲会長が梨を送ろうと連絡を取ったところ、たまたま本人が電話に出て、同移住地に近いクリチバーノス市に寄ることが分ったという。
 ところがその日は同地の飛行場が利用できず、急きょ近くのラージェスにある飛行場に着陸することに。移住地の関係者やフレイ・ロジェリオ市のIvonete Zager Felisbino市長、岩崎秀樹市議会議長など関係者は車でラージェスへ向かい、斉藤総司令官との再会を果した。
 今回は計46箱の梨を贈った。山本会長が総司令官から聞いた話では、2008年に同地を訪問したネルソン・ジョビン国防大臣からもラーモスの梨について聞かれ、ブラジリアのいろんな人が梨を待ち望んでいるという。
 5月14日の原爆資料館落成式には、斉藤総司令官や島内憲大使の来訪も期待されている。「サンタカタリーナ州への公式訪問はなされないまま二度もラーモスへ来られるとしたら、ありがたいことです」と山本会長は喜びのコメントを寄せた。

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