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東西南北

ニッケイ新聞 2010年3月31日付け

 コロンビアの左翼ゲリラ、コロンビア革命軍(Farc)の人質解放に伯軍兵士8人とヘリコプターが活躍している。同国のピエダッド・コルドバ上議を窓口に進められた人質解放交渉が実を結び、28日には、重病と伝えられていた兵士のジョズエ・ダニエル・カルヴォ氏を救出と29日付伯字紙が報道。続いて計画されていた救出作業は天候不順のため遅れたが、回復を待って再度ヘリコプターが舞った30日は、12年間拘束されていたパブロ・エミリオ・モンカヨ氏が自由の身となって帰還。武器も持たぬ丸腰でブラジル出発の兵士に同伴したのは、国際赤十字のメンバー二人とカトリック教会代表の神父一人だという。
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 国家衛生監督庁(Anvisa)が、30日以降の痩せ薬購入に際し、青い処方箋提示を義務づけた。従来の白い処方箋から青い処方箋への切り替えは、当該薬販売には特別なコントロールが必要だという事。レドゥクチウ、プレンティ、ビオマグなどの薬に含まれる成分で、頭痛や眠気、食欲昂進、筋肉の痛みなどの副作用が報告されているためだ。Anvisaでは、医師の処方箋なく薬を購入、販売する事の危険性を繰返し強調してきているが、今回の処置は、09年以来広がっている、米国やヨーロッパでの同種の薬の販売禁止処置にならったもの。ただし、ブラジルではまだ販売禁止には至っていない。
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 28日の日曜日からは聖週間で、肉類の消費を避けている家庭もある。イスカリオテのユダの裏切り(ゲッセマネの園でのキリスト逮捕)や、キリスト受難の劇が行われたりするのもこの時期で、1日は最後の晩餐と逮捕、2日は十字架での受難日。受難日が休日となるのも、ブラジルではキリスト教普及の証拠か。

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