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広島県=カナダ移住女性の半生=孫が記録映画でたどる

ニッケイ新聞 2010年4月30日付け

 【中国新聞】広島県尾道市から86年前にカナダに移住した女性を描いたドキュメンタリー映画「おばあちゃんのガーデン」の上映会が28日、同市門田町の市総合福祉センターであった。女性の孫娘で映画を制作したリンダ・オオハマさん=カナダ・バンクーバー市=も特別ゲストで駆け付けた。
 尾道市出身で2002年に105歳で亡くなった村上アサヨさんが主人公。移民として苦難に遭いながら異国の地で生き抜いた半生を、リンダさんが村上さん本人にインタビューしたり、尾道の映像を交えたりして足跡をたどっている。
 村上さんは1924年、カナダの日系人と結婚するため単身渡航した「写真花嫁」。相手が嫌で別人と結婚したこと、戦時中は収容所で暮らしたことなどがつづられている。
 リンダさんが祖母の100歳記念に自伝的な映画を作ろうと計画。誕生日に子供や孫が集まった際、村上さんから初めて日本に2人の娘がいることを聞かされたという。
 この日の上映会には約60人が参加。栗原町の主婦高垣厚子さん(60)は「異国で力強く生き抜いた姿が印象的だった」と話していた。

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