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東西南北

ニッケイ新聞 2010年5月1日付け

 4月20日のシングー川ベロ・モンテ発電所入札を巡り、3度の停止命令を出しながら、全部覆されたパラー州の連邦地裁判事が「ブラジルもベネズエラ化する可能性あり」と警告を発した。国の政策に楯突く奴と判断され、総弁護庁から訴えられる可能性も出てきている同判事は、政府の態度や総弁護庁のやり方は、民主主義国家のものと思えず、国策のために企業の接収、国営化などを強行しているベネズエラの二の舞になるかも知れないという。政府の住宅政策「ミーニャ・カーザ、ミーニャ・ヴィダ(我が家、我が人生)」で不動産価格高騰との話に、米国でのサブプライムロームの二の舞を心配した人もいたが…。
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 4月30日付本欄で〃インスタントラーメンの生みの親、安藤百福(ももふく)が中国人と紹介されがっかり〃と書いたら、読者から彼は台湾出身との指摘を頂いた。日本統治時代の台湾で生まれ、台湾でメリヤス会社を設立。1933年(昭和8年)に日本進出し、立命館大学にも学んだ。戦後、日本か中華民国の国籍選択を迫られて台湾籍を選んだが、後に日本に帰化しており、台湾出身の日本帰化人が本当の姿だ。ブラジルにも二重国籍者が相当おり、ある意味で身近な話かも。ブラジル人にとってのインスタントラーメンは、元祖の〃日清〃より、明星ラーメンの〃ミョウジョウ〃で定着。完全にブラジル語の仲間入りしている状態というのもおもしろい。
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 労働者の日の今日は、各地で労組主催行事が開催される。サンパウロ市では、フォルサ・シンジカルがカンポ・デ・バガテラ広場で7時から、CUTがラ米記念館で10時から、UGTなどがパスコアウ・マルチンス広場で11時からショー開催。

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