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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2010年6月12日付け

 先週末パウリスタ大通りではサンパウロ市の支援を受けて大々的にゲイパレードが行われたが、性別の多様性を応援するサンパウロ市の活動は革新的だ。
 先月市内2カ所に同性愛者向け専門観光インフォメーションセンターが設置されたことや、1月には性転換者らが職場で本名とは異なる社会名を名乗ることが条例で許された事が挙げられる。
 7日付フォーリャ紙の書評で公共の資金を使ってこういった存在を援助するのはおかしいといった批判もあったが、公的な保護がなければ守られない存在もあると思う。
 父親がゲイである事を知りショックを受けたある日本人の友人がいた。妻や子供に隠して長年生きてきた男性はどのような思いだっただろう。
 それは、偏見が根強く残る日本の社会が生み出した状況だったのかもしれないなどと考えながら、ブラジルの新たな動きに目を見張った。(裕)

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