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熊本県人会=「先祖がいて今がある」=追悼供養で心ひとつに

ニッケイ新聞 2010年6月19日付け

 在伯熊本県人会(小山田祥雄会長)は13日午前、サンパウロ市の同会会館で在伯熊本県人先亡者追悼供養を執り行い、約80人の会員らが集まって先人を偲んだ。
 東本願寺の川上寛祐師の読経が流れる中、会員らが中央に列を作って順に焼香し、壇上の位牌に向かって厳かに手を合わせた。小山田会長は、「我々の生みの親である先祖が、会を作り現在の明るい道を切り開いてくれた。皆さんと一緒に弔っていきたい」とあいさつした。
 5歳で家族と移民してきた木村博さん(95)は、妻久美さん(二世、84)とサンベルナルドから毎年欠かさず参加する。博さんは「両親のことが一番に頭に浮かびます。幼い自分を連れてきてブラジルで丈夫に育ててくれた両親のおかげで、今の元気な自分がいる」と笑顔を見せた。
 川端ルーベンスさん(27、三世)は熊本県人の祖父松田真一さん(享年83)を昨年7月に亡くしたことから、今年初めて母と兄弟と共に参加。「こういった行事があることを知らなかった」と話す川端さんは、「これからは会員と一緒に祖父を偲んでいきたい」と、静かに語っていた。

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