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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2010年7月3日付け

 日産のゴーン社長の年間報酬は、8億9100万円。ご本人は「高くはない」とおっしゃったそうだが、日銀総裁の白川方明氏の3492万円に比べれば高い。ちなみに県知事さんらの平均は1866万円と―これはまた安すぎるの感じもする。あのソニーのストリンガー会長も8億円を突破しているし、日本の企業もなかなかに払いっぷりがいい。取り分け外国人は厚遇されているようであり、まあ―これは致し方ないのかもしれぬ▼それでも―日本人も5億円を超す人もいるし、約260人の経営者が1億円以上というのは、やはり経済繁栄のおかげと思いたい。世は官僚の「わたり」や高給の批判に懸命ながら、こうした恵まれた人々を見れば、芥子粒ほどの年収しかない。世界に目を向ければ、こんな日本の高給取りも、さながら「屁の河童」というものである。あのアメリカは、さすがにすごい―に尽きる▼アップル社のトップは775億円だから高給の上に超の字がいくつもいる。これだと、日額2億円。時給なら2654万円となり、安月給組からのため息が聞こえてきそうだ。2位は386億円、3位が354億円と続く。これが資産額になると、あのマイクロソフトのゲイツ会長が7兆800億円と5位、6位辺りまでが兆を飛び越えているのだからびっくり仰天し、やはり金満国家・アメリカだなと痛感する▼もう、こんな夢物語はやめたい。いや、あと10年や20年では難しいが、2050年にはアメリカに追いつき、飛び越えるの気概を持ち、会社も大いに稼ぎ儲けて給料も10倍、20倍への意気込みを胸に叩き込みたい。(遯)

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