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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2010年7月14日付け

 先日、生長の家ブラジル本部の人に話を聞いていて驚いた。日本と伯国の信者数がほぼ同じ250万人、この2カ国以外は南米と北米に少々というので、すでに世界的2軸を形成しているという。伯国ではどんどん増えているという勢いを加味すれば、本国を越えて世界最大の拠点になる日も近い。この信者数は、伯国進出の日本新興宗教中でも最も多いだろう。いったい普及成功の秘訣はどこにあったのか▼生長の家の特徴は、ポ語と日語に分かれて式典を行うことにあるが、この日語部分(30万人)は伝統的な日本移民と子孫を中心とした集団だ。残りの220万人はポ語信者であり、圧倒的に非日系人が多い▼今でこそ非日系人に圧倒的に認知されている生長の家も、元々は日語中心だったと聞き、大変興味が湧いた。1980年代までは日語とポ語の信者は半々だったという。ポ語での普及対策は早くから行われており、なんと1964年に最初のポ語雑誌が創刊されている。それが発展して現在は53万部/月という売り上げだ。下手な一般月刊誌では敵わない部数だ。このポ語媒体への投資がブラジル社会から受け入れられる大きな一歩になったに違いない▼1990年代まではポ語信者といっても大半が日系人だったが、03年にテレビ放送を開始して00年代には一気に非日系信者が増えたという▼最初は日本語の移民、次にポ語の日系人、最後にポ語のブラジル人へと段階を上がる戦略は、見事としかいいようがない。日本的なものを伯国で普及させたい日系団体や企業にとって、この成功パターンから学べるものは多い。(深)

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