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ようこそ「花の遊園地」へ=AFLORD=アルジャー花祭り開幕=若い世代が引き継ぐ祭典=9月7日まで開催

ニッケイ新聞 2010年8月25日付け

 汎ヅットラ花卉生産者協会(AFLORD、林広高会長)が主催する花の祭典「第19回アルジャー花祭り」が21日、アルジャー市のアフロード展示場(Av. PL do Brasil, km 4,5)で開幕した。市とSPフローレスが後援し、9月7日まで計8日間にわたって開催される。
 今年のテーマは「花の遊園地(Parque das Flores)」。蘭を中心に飾られた観覧車やジェットコースター、お姫様の城など、色鮮やかな花にあふれた展示が来場者の心を和ませる。
 販売所では、蘭やアジサイ、シクラメンなど色とりどりの花や観葉植物、さらに桜やジャボチカーバなどの苗、種、園芸用品など計12万点の品物を用意。食事コーナーでは地元文協などによる日本食、ブラジル食が販売され、舞台では期間を通じて様々なアトラクションが披露される。
 21日午前10時半ごろから展示会場の前で開会式が行なわれ、大部一秋在聖総領事夫妻、ジョゼ・アベル・ラリーニ市長ほか、飯星ワルテル下議、サンパウロ市、近郊地域の日系団体代表などが訪れた。
 アルジャー市グアルダ・ミリンの少年少女が整列し、日ブラジル歌が流れる中、両国国旗、サンパウロ州、同市とAFLORDの旗が小原彰陸軍少将、大部総領事、市長らによって掲揚。続いて今年の最優秀生産者4氏への表彰が行なわれた。
 挨拶に立った林会長は「汎ヅットラの生産者一同感謝の気持ちで一杯」と開催を喜び、続いて今年の展示を説明。「どうかご家族そろって来場してほしい」と述べ、後援機関、スポンサーに謝意を表した。
 19回目を迎えた花まつり。林会長は、「今では若い三世の人達が新しい世界に挑戦している。25回、30回と祭りは続いていくことと思う」と期待を表すとともに、同地の花卉栽培発展に尽力した故北方邦雄氏の句「愛と美と 生きるよろこび花まつり」を紹介し、「これからも愛と美を目標に一同努力していく覚悟」と語った。
 大部総領事は日本移民のブラジル農業への貢献に触れ、「この花まつりは、技術交流、研究発展の上でも大きく貢献している」と賞賛。「花は平和と繁栄の象徴、日伯の友情のシンボル。私も誇りに思う」と祝辞を述べた。
 市長の挨拶に続き、来賓一同で展示会場のテープカットと鏡割り。来場者は待ちかねたように会場へ入り、記念撮影なども楽しみながら「花の遊園地」を満喫していた。
 「花が大好き。やめられない」と満面の笑顔で話す吉岡オサメさん(98、京都)はイタケーラから、娘の堤絹代さん(77)、友人の三沢三代さん(88、長野)と訪れた。
 夫の故・義一さんが手がけた花材の栽培を今も家族で続ける吉岡さん。「作るのも見るのも好き」と嬉しそうな表情を浮かべた。
 今年の最優秀生産者は次の通り。(敬称略)
 「切花部門」=藤本紀雄、「蘭部門」=田中裕規緒、「観葉植物部門」=玉腰範之、「鉢物部門」=蒔田勉。
     ◎
 「第19回アフロード・アルジャー花祭り」は28、29、9月4,5、6、7日の午前8時半から開催。入場料16レアル(60歳以上および学生、8歳以下は無料)。前売り12レ。
 前売り券の販売場所など詳細はサイト(www.expoaflord.com.br)または電話=11・4655・4227まで。

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