ホーム | 日系社会ニュース | 10周年で新たなスタート=ブラジル倫理の会=会長に須郷氏が就任=若者や非日系会員拡充へ

10周年で新たなスタート=ブラジル倫理の会=会長に須郷氏が就任=若者や非日系会員拡充へ

ニッケイ新聞 2010年9月14日付け

 6月に創立10周年を祝ったブラジル倫理の会の会長が、今月1日をもって交代した。10年8カ月にわたって創立期の組織作りに邁進してきた山田充伸会長は退任して顧問となり、今後は須郷清孝さんが初の二世会長として取り仕切ることになり、日系二世、三世や非日系への会員拡充を図ることになったと挨拶に来社した。
 現在の会員は約150人で、うち一世が7割、二世が2割、非日系が一割になっている。今年6月に来伯して記念式典に出席した日本本部の丸山敏秋理事長が非日系人の強い熱意に好印象持ったこともあり、ブラジル倫理の会ではポ語での普及に力を入れることに役員全員が賛同し、それにふさわしい人材として須郷新会長を推薦し、本部からも了承された。
 須郷さんは「支部を開きたいという要望があちこちの非日系人から寄せられており、強い手応えを感じる」という。一昨年にアメリカーナ市で勉強会を始め、昨年支部に昇格して非日系人向けにポ語勉強会を月2回開催している。
 現在までポ語刊行物は、3周年記念で刊行されたポ語『万人幸福の栞』しかなかったが、今年中にあと2冊ほど出版する準備が進められている。
 この8年余りで来伯29回を数える新原隆一国際部長は、「ポ語で説明できる指導者がもっと必要、早急に育てる必要がある」と語り、早急に育成に力を注ぐという。同部長は通常なら一週間ていどの滞在だが、来年1月には一カ月滞在を予定し、人材育成に今まで以上に注力するという。山田さんも「来年には本部に20人ぐらい研修に送り出したい」と意気込んでいる。

image_print