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東西南北

ニッケイ新聞 2010年9月23日付け

 22日付の新聞紙面で目を引いたのは、何といっても21日のサンパウロ市地下鉄の大混乱とグアルーリョスなどでの降雹の写真。地下鉄停止で線路沿いに歩く人や気分が悪くなって担架で運ばれる人など、市民から寄せられた写真はインターネットでも報じられていたが、科学の発展の陰に隠れた現代社会のもろさを実感した人も多いのでは? 降雹の方は、ゴルフボール大のものなど、予想以上の大きさと量で、22日になっても溶けずに山になっている様子はテレビでも放映。内陸部からの暖かい空気と海からの冷たい空気がぶつかって起きた現象だが、ビバルディの協奏曲集「四季」の春の一部がやはり不連続線(前線)による春の嵐を扱っていた…。
     ◎
 8月23日にリオ市で起きた交通事故の被害者生還は奇跡――。バイクに相乗りしていて事故に巻き込まれた少女は15歳。のどにバイクのブレーキレバーが深々と刺さっていた少女は、その場でレバーを抜く事は危険と判断した救急隊員らの手でレバーごと病院に運ばれた。少女を診た医師は僅かのところで急所を外れている事を確認の上手術をし、レバーを除去。1センチ前なら気管支を貫き、1センチ後ろなら脳に繋がる組織を破壊していたという状況で、1週間集中治療室に入院していた少女は、後遺症も無く、2日に退院したという。

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