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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2010年9月24日付け

 可憐なる病疾者は啻に内奥の地のみに止まらず、都会の地に於てすら各所に見出さるる有様にして、一日も早く此等不遇の同胞を救済すべき医療施設なかるべからず。日本病院の急務なる所以茲に存すー。
 1933年6月18日、日本移民25周年の日に発表された「サンパウロ市日本病院建設趣意書」の一部だ。
 社会に献身的な医療活動を行った在ブラジル日本人同仁会が主体になり、歴代総領事が建設委員長にあたった大事業だった。
 この趣意書は、当時風に書けば「天聴に達し」コロニアに初めて5万円の御下賜金があったことでも知られる。
 サンタクルス病院となった今。理事会と医師会の対立が深まり、病院の対応への批判も聞く。歴史を振り返るまでもなく、コロニアがこれからも頼れる存在であって欲しいと思う。(剛)

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