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第51回海外日系人大会=日本語、若者、重国籍要望も=24カ国から120人参加=「日伯学園」生徒が〝夢〟発表

ニッケイ新聞 2010年11月10日付け

 【東京支社=藤崎康夫支社長】第51回海外日系人大会が10月20日から22日まで東京で開催され、世界24カ国から120人以上の日系社会関係者らが参加した。今回のテーマは「日系人の生きる道―海外日系社会のさらなる発展を目指して」。4つの分科会と全体会議が行なわれ、日本語・文化の継承、在日日系人との連携、若い世代の参加促進や重国籍容認の要望など7項目からなる大会宣言を採択した。

 20日夜に憲政記念館で開かれた歓迎会には、常陸宮同妃殿下が出席された。主催の海外日系人協会麻生渡会長(福岡県知事)は「海外に在住されておられる日系の皆さまが母国日本に一堂に会し、居住国の実情について理解し国際交流・国際親善を深めるための会合」と大会の意義を述べ、「日系人の皆さまとわれわれ日本との架け橋として長年にわたり活動を続けている」と同協会の活動を説明した。
 21日には分科会が行なわれ、「日本語教育と日本文化」、「在日日系人」、「日系ユース」、「重国籍、在外選挙、年金」についてそれぞれ意見を交わし、翌日の全体会議を経て大会宣言を採択した。
 日本語・文化については、「継承日本語教育を核にした日本文化の継承」が日系団体発展のため必要と位置づけ。日本語教育を高等教育のプログラムに組み入れて、教員資格を持つ日本語教師を養成する必要があるとの考えのほか、サンパウロからは日伯国際大学建設構想が提起された。さらに、二、三世の日本語習得のため、縮小されつつある県費留学生制度を復活・拡充させ留学を盛んにする必要があるとしている。
 また日本文化に関して、サンパウロの日本祭りなど各国の日系イベントを挙げ、日系人が海外で日本文化を広く伝える「架け橋」の役割を果たしていると強調、諸行事への積極参加を呼びかけた。
 在日南米日系人が経済危機により2年前から約2割減ったことに触れる一方、国内各地で日系人による団体が活動していることを紹介。これらの団体と本国日系社会との連携を強めるべきとの提案もあった。このほか、日本政府の支援事業に感謝を表すとともに継続を要望している。
 若い世代からは、「日系ユースは行動します」として、日本に住む留学生と各国ユース団体との協力関係構築を目標に掲げた。
 このほか日本政府に対しては、帰化人の日本国籍復帰運動を紹介し、重国籍の容認を要望。在外選挙に関して、FAX・電子投票導入、選挙人登録手続きの改善とともに、在外選挙区創設についても検討を促した。また、日伯社会保障協定締結を受け、他の日系人在住諸国との同協定締結にも期待を表している。
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 大会二日目には第7回海外日系文芸祭授与式、在日日系人子ども発表会が行われた。
 ブラジルからは、角川「短歌」編集者賞に野口民恵さん、一般部の短歌部門に内谷美保さん、一般部入選者に小堀幸男さん、佳作に坂田栄子さんが選ばれた。
 また群馬県邑楽郡大泉町のブラジル人学校「日伯学園」の学校関係者、児童生徒による「わたしたちの夢、わたしたちの未来」についての発表が行われた。同学園の前身は1991年に発足した日本語塾。日系ブラジル人子弟に日本語および日本文化を重点に置き、ブラジルのカリキュラムにそった教育を行い、大きな成果をあげている。

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