ホーム | 日系社会ニュース | 日本の企業と環境ビジネス=創立36年のフジワラ社

日本の企業と環境ビジネス=創立36年のフジワラ社

ニッケイ新聞 2010年11月20日付け

 フジワラ・エンタープライズ社(藤原興人社長)が創立35周年を機に環境ビジネスへの投資を決め、日本側の協力企業「パワーシステム株式会社」の藤岡孝延代表取締役を迎え各地で廃棄物や排水処理関係の視察を行なった。
 同社は74年に設立。長年研究機械や測定器、病院用分析器などを扱ってきた。環境分野では風力発電機材の輸入などを手がけた後、廃タイヤから油を回収する事業へ。その機械を探すため東京で開かれた展示会を訪れた際に藤岡氏と知り合い、今回の訪伯につながった。
 ブラジル国内にある自治体のうち、ごみの分別処理を行なっているのは800ほど。残りの5000以上は何もしていない状態で、今後は雇用の創出も見込まれるという。同社エコ部門のマーケティング・マネージャーのジェテル・シミダモレ氏はまた、当面の展開として処理場までの運搬コストの低減などを挙げる。
 藤岡氏は8日に着聖後サンタカタリーナ州を訪れ、家庭ごみの処理や養豚業、パルプ会社などの排水システムの現状等を視察した。同州連邦大学の学長との懇談では環境工学部門の設置を提案し、来年中には研究センターが立ち上げられる見込みだという。「自然を助け、ビジネスにつなげられたら」と藤原社長は語る。
 パワーシステム社は環境機械やリサイクルプラント、油圧破砕装置などを開発・製作する企業。自治体のリサイクルシステムにも関わる。日本では廃棄物の約9割が焼却されているが、サンパウロ、ブラジルについて藤岡氏は「焼却がいいのか、埋め立てがいいのか、まずは実情把握が必要」とし、「事業面や設備面など町の事情にあった形でアドバイスができたら」と話す。
 日本ではこの数十年の焼却技術のハイテク化、3R運動(Recycle=再生利用、Reduce=減らす、Reuse=再使用)の推進により焼却物が減少していると説明。藤岡氏は、焼却場の規模など投資が無駄にならないよう事前の検討が重要と述べ、「日本のリサイクル技術がブラジルで役立てば」と語った。

image_print

こちらの記事もどうぞ