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構想すすむ県連センター=購入・改修費用70万レ=27日、臨時総会で最終判断

ニッケイ新聞 2011年1月22日付け

 ブラジル日本都道府県人会連合会(県連、与儀昭雄会長)が新事務所として購入を検討している旧援協本部(文協ビル5階)について、執行部による利用計画案が各会長に配布され、20日、三重会館で開かれた代表者会議で意見交換が行われた。大会議室、VIPルームや県人会への賃貸スペースなどからなる計画に対し、出席者からは概ね肯定的な意見が上がり、購入に向け一歩前進した格好だ。購入の是非を決める臨時総会は27日に開かれる。

 執行部がまとめた利用計画案によれば、約220平方メートルの面積に66人収容の大会議室を設置。小会議室、VIPルーム、県連事務局、日本祭り用の事務所、台所、資料室などのほか、会館のない県人会が利用できるスペース(5〜6程度)などを整備する。
 購入費47万レアルに加え、改修・設備購入費用として約20万レアルを予定、諸経費を含め約70万レアルの予算を計上している。
 同ビル3階の現事務所の家賃・管理費は月約1900レアル。新事務所を購入した場合は管理費だけとなって割安となり、会議室の賃貸料もかからない。また県人会スペースや会議室の賃貸などの収入を加えれば事務所にかかる収支は黒字になると見込んでいる。
 吉村幸之会計、園田昭憲副会長が日ポ両語で説明。執行部からは新事務所購入により、会同士の横のつながりが深まることにも期待が表された。
 発言した出席者からは「基本的に賛成」とする意見が多かったものの、700万レアルといわれる文協のINSS問題、電気配線など同ビルを改修する場合の経費負担割合、売却する場合についての疑問などが出された。
 これに与儀会長が答え、同事務所の名義は援協のものであり、文協のINSS問題は関係がないこと、面積はビル全体の2・7%であり負担はその割合となることなどを説明。売却に関しても、現時点では企業以外の団体への売却は可能だという。さらに与儀会長は、文協ビルの利便性、1平方メートルあたり2350レアルという値段に触れ、「この値段で買えるところはない」と強調した。
 購入するか、しないかを決める臨時総会は27日午後4時から文協ビル14号会議室で開かれる。総会で購入が決まれば、執行部では委員会を設置し、詳細の検討を始める考えだ。
     ◎
 当日は、リオ州の水害被害者に対する日系団体の救援物資呼びかけで、県連から2000レアル分の物資を寄付することを承認。
 また古田川英雄島根会長が、各県人会の芸能活動を発表する「郷土芸能祭(仮称)」を4月17日、愛知会館で予定している4県屋台祭りで実施する計画を発表し、各会に参加を呼びかけた。
 このほか、05年の第8回日本祭りの会計未承認問題で当時会長だった中沢宏一宮城会長が発言し、問題解決について今後話し合いを行いたいと述べ協力を求めた。

45周年式典開催へ

 またこの日の会議では、今年が県連創立45周年にあたることから、記念式典の実施について多数決が取られ、賛成多数で式典開催が決まった。執行部によれば、創立記念日は4月だが、準備期間の問題もあり今年中をめどに開催する予定だという。

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