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防災改修の協力者を顕彰=文協で記念プレート除幕

ニッケイ新聞 2011年2月22日付け

 ブラジル日本文化福祉協会(木多喜八郎会長)は昨年4月から同ビルの防災改修工事を進めていたが、一段落したことから協力者の名を刻んだ記念プレートの除幕式を10日夜、大サロンで行い、理事や関係者ら約40人が祝った。
 この改修工事は消防署の監査により、同ビルを安全に利用するために防災上必要だと判断されたもの。事務局入り口をエレベーターホール側に移動したほか、主要な場所に煙探知機を設置し、各階に消火防壁を設けた。現在までの総費用は20万レアルで、97人の協力者が4段階の金額別に毎月支払う形で貢献してきた。
 このプロジェクトを統括してきた栢野定雄副会長は除幕式で、「レンガ一つ、柱一本、全ての協力に感謝したい。防災上脆弱なままでビルを使いつづけることは許されない。今はだいぶ気持ちが軽くなった」とのべた。この除幕式の費用は、全て理事のポケットマネーから出ており、改修費は全額工事につぎ込まれたことを強調、協力者全員の名前を読み上げた。木多会長も「この建物の保安にとって大事な工事だった」と喜んだ。
 ニッケイ新聞の取材に対し、呉屋晴美副会長は「まだ野外避難階段の改修、スプリーンクラーの設置などの大物工事が残っているが、とりあえず消防署からの指摘を直し始めたことに意義がある」とのべ、「リオのサンバチーム倉庫の火災をみて思ったが、万が一、史料館が火事になったら日系社会にとって大変な損失。さらに工事を進めなくては」と表情を引き締めた。

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