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東京農大会=新会長に沖眞一さん選出=汎米大会、記念誌に意欲

ニッケイ新聞 2011年2月23日付け

 ブラジル東京農大会は13日午後2時からサンパウロ市の同会館で第32回定期総会を開き、役員改選の結果、大島正敬会長に代わり副会長の沖眞一さん(71、広島)を新会長に選出した。沖会長は農大会記念誌の資料集めを本格化するほか、来年ブラジルで開催を予定する汎米校友大会の成功に向け準備を進めると抱負を語った。
 冒頭、退任する大島会長が、昨年度行事への会員らの協力に感謝を表した。
 昨年は同会館の名称が「常磐松ブラジル会館」に決まり、母校の松田藤四郎理事長、戸神重美校友会長らを迎え命名式を挙行。亜国で汎米校友大会が開催され、ブラジルからも参加した。例年通り、国際農業開発学科の実習生受け入れ、国際バイオビジネス学科への特別留学生送り出しも行っている。また、同会会報は節目の第50号を発行した。
 昨年度会計は収入約17万レで約1500レを繰越。今年は約13万8千レの予算を計上し、承認を受けた。今年の慰霊祭(39回目)は7月31日に実施する。
 役員改選は沖会長と、大島正敬氏を第1、田中武美氏を第2副会長とするシャッパ(候補連記名簿)のみが提出されたため、出席者による信任投票が行なわれ、無効票を除く全会賛成により信任された。
 その後、沖会長から役員、理事が発表され、監査役が互選で選出された。
 副会長を4年半務めた沖新会長は就任あいさつで、「伝統を守り健全な会運営をしていきたい」と抱負を述べた。さらに、留学生、研修生を切れることなく送るという大島前会長の方針を継続すると表明。「戻ってきた人が会員になり、ひいては会の活性化につながる」と述べ、次世代への会継承に意欲を見せた。
 2012年には2年に一度の汎米校友大会がブラジルで開催される予定だ。沖会長は今年をその準備年と位置づけ、「皆さんの知恵を頂いて成功させたい」と話した。
 編集を担当する会報にポ語ページを入れることにも言及。このほか、農大会の記念誌について、「ブラジルの我々の歴史を一つの本に編纂したい」と述べ、資料集めに本腰を入れる考えを示した。
 終了後は新年会へ移り、五十嵐司相談役の発声で乾杯。約50人が参加し、夕方まで歓談が続いた。
 この日は、今年の国際バイオビジネス学科留学生として訪日する大森成ロビンソンさん、カイオ・ケイロロ・カルボナーリさんも紹介された。

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