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鳥取県人会=本橋会長の続投決まる=佐々木陽明氏の受章祝いも

ニッケイ新聞 2011年2月24日付け

 ブラジル鳥取県人会の通常総会が13日午前に鳥取交流センターで開かれ、役員改選で本橋幹久現会長の続投が決まった。当日は浄土宗南米開教総監の佐々木陽明・同会顧問(75、鳥取市)の旭日双光章受章祝賀会もあわせて開かれ、賑やかに一日を過ごした。
 昨年は鳥取ファミリーの集いや恒例の食イベントのほか、同会元会長の西谷博さんが春の叙勲、佐々木氏が秋の叙勲でそれぞれ旭日双光章を受章する慶事があった。
 同会の昨年度会計は収入約17万8千レ、支出約14万9千レ。同センターで実施する文化講座による収入は今年も大きく、会運営を支える。
 今年は例年の行事のほか、昨年休刊した会報「伯因伯」の発行も予定。留学生・研修員や中堅リーダーの派遣などの交流事業も実施される見通しだ。
 収入は18万レアルを予定しているが、老朽化による会館修繕費の増大、水道・電気料金の値上げなどもあって収支見込は赤字になっている。
 役員改選は本橋氏を会長とするシャッパ(役員連記名簿)のみが提出され、出席者により承認。2期目となる本橋会長は、県費留学・研修生やふるさと創生、中堅リーダーなどの母県交流事業経験者を「会の大きな財産」と位置づけ、「これらの人たちに会の中心になってもらってやっていくような組織作りに力を入れたい」と抱負を語った。
 長年婦人部長を務めた高井ジャシーさんの退任が発表され、会から記念品を贈呈。このほか、今年の県費留学生の多田エミ・カチアさん(25)、技術研修員の清水裕三ヘルソンさん(23)の紹介も行われた。
 モジ、第二アリアンサなど地方からの参加者が挨拶し、総会を終了。続いて正午から佐々木氏の受章祝賀会が行われた。
 57年に渡伯、浄土宗開教総監、ブラジル仏教連盟会長、淑徳大学客員教授などを務める一方、こどものその初代・第4代園長、パラナ和順会の創設など福祉活動にも尽力してきた佐々木氏。「鳥取熟年大学」(現鳥取熟年会)を始めるなど県人会との関わりも深い。
 本橋会長は「会として、ささやかながらお祝いしたい」と開催の趣旨を説明。平井伸治知事、竹内功鳥取市長からの祝賀メッセージを代読した。同行した日伯寺護持会の木原好規会長も「檀家として嬉しく思う」とあいさつした。
 県人会から記念プレートと花束を贈られた佐々木氏は、自身の福祉活動の歩みを振り返り、「自分がやるのでなく、皆さんとともにやらせて頂いていると思う」と述べ、関係者の協力、この日の祝賀会に感謝を表した。
 京野マリコさんによる祝いの舞、西谷元会長の祝辞に続いて新年会へ移り、参加者は持ち寄りの料理、会文化講座生徒の発表などを楽しみながら午後のひと時を過ごした。

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