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ニッケイ法律相談=その1=回答者 古賀アデマール弁護士

ニッケイ新聞 2011年3月24日付け

 質問==79歳になります。日本に旅行するために、私が所有する不動産を売りたいと考えています。健康状態が許されるうちに、60年前にブラジル移民として来た時から一度も故郷を訪問できなかった事を実現したいと思っています。ですが、私が高齢であるためにその不動産を売る事ができない、そしてその所有権や全ての財産は自分たちのものだと、子どもたちは言っています。私はその不動産を売る事ができないのでしょうか。

 回答==年齢に関わりなく、不動産を売る事になんら差し支えありません。あなたが完全な権利能力を有し、また完全な認識を持って全ての行為を行っておれば、それで十分であります。
 法的には、子ども達があなたの不動産を売る事を阻止するには、あなたが権利能力を有しないと云う事を証明しなければなりません。例えば、あなたの知的能力や社会生活に対する能力が欠如しており、日常生活の行為が満足に行えないことを、子ども達が証明する必要があります。
 両親が死んだ時は、子ども達はその財産の相続人となります。ですから生きていて、日常生活を送るのに不自由のない状態において、不動産を売る場合、子ども達の同意を得る必要はありません。

質問は日本語でもポ語でも可。質問の送り先はEメール(ademarkoga@gmail.com)、FAX(11・3208・0733)、手紙(「ニッケイ法律相談」係、Rua Galvao Bueno, 470, 1o. andar, Liberdade, Sao Paulo, SP, CEP 01506-000)まで。

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