ホーム | 日系社会ニュース | 代理処罰で2人起訴=東京・葛飾の射殺事件

代理処罰で2人起訴=東京・葛飾の射殺事件

ニッケイ新聞 2011年5月14日付け

 【共同】東京都葛飾区で2001年6月、無職川上芳考さん=当時(33)=が射殺され、妻が重傷を負った事件で、サンパウロ州の裁判所は9日までに、日本政府の代理処罰(国外犯処罰規定による訴追)要請に基づき、逃亡している実行犯のブラジル人の男2人の起訴を承認した。
 ブラジル法では逃亡中の容疑者の起訴が可能。裁判所は検察当局の要請を受け、3日付で2人の起訴を承認し、捜査当局に捜索を命じた。日本の外務省南米課によると、日本政府がブラジル政府に求めた代理処罰事件での起訴手続きは今回で6件目。同課は「代理処罰要請に基づき起訴された」と、事実関係を確認した。
 裁判所によると、2人はクリスチアノ・イトウ被告(34)とマルセロ・フクダ被告(31)で、いずれも日系人とみられる。2人は犯行後ブラジルに帰国したもようだが所在不明。
 この事件では、川上さんの殺害を依頼したとして双子の弟が殺人罪などに問われ、東京地裁は03年5月、懲役20年の判決を言い渡した。

image_print