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日系の共犯者もいる?=電話での詐欺に注意を

ニッケイ新聞 2011年6月11日付け

 「チオ、トゥド・ベン?」。本紙のある二世読者のもとに6日、日系らしき人物からそんな電話がかかってきた。それに関し、詐欺の新たな手口として他の読者に知らせて注意を喚起して欲しいと訴えてきた。
 「弁護士の車にぶつけちゃって、3800レアルを銀行に振り込まないと、僕の車を持っていくと言うんだ。困ってる。チオ、助けてくれないか」。相手のしゃべり方には日系訛りがあり、ちゃんとソブリーニョの名前を言ってくるので、信用しかかった。
 その弁護士の妻の銀行口座としてブラデスコ、支店番号2476、口座番号15858—5、名義はSimone Teixeiraと教えてきた。振込みを終えたら、マウロ(6016・7596)まで確認の電話をしろ、とまで言いおいた。
 その読者は、ソブリーニョは昨年100万レアルもする豪華マンションを購入したばかりで、そんな金額に困る人物ではなかったはずと思い直し、本人に確認すると「そんな電話してない」という。すぐに詐欺だとわかった。件のマウロに電話するとデテクタ(電話番号検知器)にはリオ市の局番が出たという。
 「詐欺だとわかったから、電話でさんざ悪態をついてやりましたよ」と溜飲を下げつつも、「詐欺犯の仲間には日系人がいる。恐らく日系高齢者を狙っているのでは」と警告する。というのも、日系らしき人物からかかってきた同様の手口の電話に2回も引っかかった友人がいるという。
 「みなさんも気を付けて!」とその読者は呼びかけた。

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