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ロンドリーナ=浪曲詩吟民謡祭り盛大に=8人口演にファン70人集う

ニッケイ新聞 2011年6月15日付け

 【ロンドリーナ発】パラナ日伯文化連合会(リーガ・アリアンサ、嶋田巧会長)は、先月29日午前9時から、同会講堂で第13回パラナ浪曲・詩吟・民謡祭りを開催した。日本移民103周年記念行事。司会は鈴木幸夫さんが務めた。

 参加したのは、地元ロンドリーナの浪曲親友会、声峯会(民謡)、ルビアセア文協(歌謡浪曲)、霜風会(詩吟)、心豊流(詩吟)、マリンガからはマリンガ文協民謡部と清流会(詩吟)、その他、アサイ連合会から民謡、歌謡浪曲、イビポラン文協からは3人の浪曲師が参加し、50のプログラムで熱唱が展開された。
 日本移民100周年で開催した第39回の浪曲祭り(ロンドリーナ浪曲協会主催)を最後に休止状態となっていただけに、今回の聴衆者は浪曲ファンが多かった。
 詩吟では、リーガ・アリアンサの植田憲司演芸部長、上口誠一名誉会長が初出場。それぞれ「白虎隊」、「富士山」を吟じ、拍手を浴びた。
 浪曲は、歌謡浪曲を入れて8人が熱演した。歌謡浪曲では、アサイの木村峯子さん、地元の鎌倉幹夫さんが「俵星玄蕃」を熱唱した。
 一席を演じた浪曲師は、松永薫=姿三四郎、蓮田菊若=海鳴り、木村照子=おしん、福田菊若丸=天野屋利兵衛、髙橋秋水=阿武松録之助、中川芳月=元禄花嫁姿の競演に、聴衆は泣き笑い、感動の連続だった。
 嶋田会長、植田演芸部長によると、全伯的に見ても、浪曲、詩吟、民謡と日本の素晴らしい芸能文化と一体化し、芸能まつりを催してきたのはパラナ州だけだという。
 「今後も、日本人の誇り高い心の唄として保存に力を注ぎたい」と語った。
 当日は、地元の「光グループ」が腕を振ってブラジル料理を、閉会時にはうどんを提供し、会場は和やかな雰囲気に包まれ、来年の再会を楽しみに散会した。(中川芳則通信員)

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